ワークスペースをVRに移行してみて学んだこと

2021/06/15 09:05

Nikita Kolmogorov
シリアルプロダクトランチャー
この記事は、著者の許可を得て配信しています。
 I moved my workspace to VR, here's what I learnt 

私は1ヶ月間、バーチャルリアリティの世界の中でフルタイムで働いていました。技術はそこまで十分に到達しているのでしょうか?VRは快適に使用できますか?私たちは皆、1500ドル以上もするヘッドセットとディスプレイから500ドルのヘッドセットに切り替えるべきでしょうか?今回は、こういった疑問にお答えします。

皆さん、こんにちは!私は遂にバーチャルリアリティに挑戦することにしました。3台のディスプレイを使った退屈なワークスペースをもっと面白いものに変えようと思ったのです。少なくとも1ヶ月間は、開発のすべてをVRから行うことにしました。そしてその1ヶ月で私が経験してきたことをすべて記事にしました。ちなみに、この記事もVRで書いたものです。

比較のために写真を掲載しておきますが、これが私の現在の写真です。かなりいい感じですね。3つのディスプレイのうち、1つは縦長です(ウィンドウを正しく配置すれば2つのディスプレイとして使用できるので、これは一種のライフハックです)。特筆すべき点は、「切り替え可能な」スタンディングデスクと、Magnet macOSアプリのショートカットを使って、ウィンドウを正しい位置に素早く「スナップ」させる方法です。

この机は、IKEAでよく売っている安いコーナーテーブルトップと、ラック付きの安いテーブル脚5本で作りました。これで、肘の角度を90度にしたスタンディングデスクと、リラックスして座る姿勢を素早く切り替えることができます。しかし、私はしばらく椅子を使ってはいません。このスペースを座って使う状態に戻すのが面倒なので、椅子を使っていないのです。

ディスプレイも、上下にスライドして適切な視野角に変えられる台の上に設置されています。MagnetのmacOSアプリを使っていますがものすごく便利です。無料の代替品の中にも良いものはあるでしょうが、私は少し前にMagnetを購入し、今でも使っています。また、外付けのキーボードとトラックパッドも用意しています。

そして、これが私の現在の写真です。そう、あまり変わっていないのです。特に、スクリーンはオフになっていて、Oculus Questがあり、MacBookをルーターの近くの安全な場所に移動させ、イーサネットで接続し、Immersedアプリを実行して、バーチャルリアリティのワークスペースを作りました。

これには、Immersed macOSアプリが欠かせません。このアプリと仮想ディスプレイがなければ、この取り組みは意味のないものになってしまいます。この記事を書いている時点では、macOSは仮想ディスプレイを完璧に対応しているのですが、開発者は非常に活発で、おそらく近いうちにWindowsでも仮想ディスプレイを完全に対応できるようになるでしょう。現在のところ、Windowsでは物理的なディスプレイをコンピュータに接続しないと、VRで表示させることができません。

私は、コードを書くための主要な環境としてVRを使いながらメモを取り、それが以下の部分を書くためのブレッドクラム(あるWebページのサイト全体の中での位置を、階層構造の上位ページへのリンクを順に並べて簡潔に記したもの)になりました。そのため、あまり整理されていないメモになっていますが、ご了承ください。では、私がVRについて感じたメリットと、良くないと思った点、面白いと思った点、そしてVRを使いこなすアドバイスをご紹介します。

  • 市販の保湿のための目薬を買う。理由は分かりませんが、VRでは目が乾くのが早いのです。目を開けている時間が長いからかもしれません。理由は分かりませんがVRヘッドセットの中では、まばたきをしない方が快適なのです。
  • Immersedアプリは素晴らしいのですが、私のルーターは、ImmersedアプリでOculus QuestヘッドセットとMacBookの間の低遅延接続には十分に対応していませんでした。参考までに、私はMi Router 3を使用していますが、ラグが発生し続けました。公式には、この問題を解決するために、50ドル程度の小さなWiFiドングルを購入して、Oculus QuestにDirect WiFiで接続するのがいいのですが、安すぎると思ったので、MacBook用のイーサネットアダプタを購入し、それを直接ルーターに接続しました。今ではラグは全くありません。また、ラグがひどい場合MacBookを再起動するといいでしょう。
  • ブラインドタッチでのタイピングスキルが必要です。私は最近、Colemakに乗り換えて、一からタイピングを学び直したので、その点は私にはとっては全く問題がありませんでした。キーボードを見ないと打てないという人は、VRを使うのは難しいでしょう。
  • VRは依然高価です。私はFacebook MarketplaceでOculus Questの新品(箱入り)を480CADで購入しましたが、それでもすごくかっこいいディスプレイを3台セットで買うよりは安いです(こうやってこれだけのディスプレイを揃えました)。正直なところ、MacBookに3台の外部ディスプレイを接続できるかどうかもわかりません。
  • 解像度がまだ低すぎます。1080pのディスプレイを持っていても比較になりません。720pの40インチディスプレイを複数台持っているようなものです。文字は読めなくないですが、「楽しむ」というところにはまだ到達できないくらい不十分です。私がOculus GoではなくOculus Questの購入を勧める理由もここにあります(ここで間違いが判明しました。Oculus GoはOLEDではなくLCDなので、文字を読むのにより適しています)。しばらくすると慣れてくるので、私はこのまま使い続けるつもりです。しかし、その低解像度に耐えられない方は、もっと解像度が良いものが発売されるまで待ちましょう。

  • 明らかに利点であると言えるのは、私のMacBookが遠くに置かれていて、とても安全であるということです。MacBookの上に何かをこぼして4回も修理した経験がある私からすると、この距離にMacBookがあることでとても快適に仕事ができるのです。もう物理的にMacBookを壊すことはないでしょう。
  • 解像度の問題があるので、通常のように30インチのディスプレイを2、3台並べるだけではダメです。気乗りはしないのですがVRでは40インチ~60インチのディスプレイを自分の近くに置くことになります。不快なのは最初だけで、すぐに慣れるでしょう。
  • より頻繁に休憩を取らざるを得なくなりますが、これは良いことだと思います。しばらくすると、あなたの目はVRに完全に適応するようになります。どんなに上手く装着しても、2時間以上連続してVRの中にいると、あなたの頭はどうしても耐えられなくなってきます。私のMi Band 4は、何もしないで1時間以上過ごすと休憩を取るようにとリマインドしてくれます。
  • VRを始める前と、始めてから1~2ヶ月後には必ず視力検査を行ってください。視力が著しく低下している場合は、残念ながらあなたはVRには向いていないかもしれません。しかし、私の視力(1.0程度)は悪くなっているようには感じません。まだ2回目の眼科検査を受けていないのですが!また、このテーマに関する研究では、VRによる視力への悪影響は報告されていません。
  • VRの使用中には、めまいが起こりませんでした。以前に、めまいが起きるという人もいると聞きましたが、私はめまいは感じていません。
  • 乗り物酔いはしましたが、身体を動かさずにボタンを押して移動するタイプのVRゲームをプレイしたときだけです。脳の中では、動いているように見えても、物理的には1センチも動いていないというところのギャップがあるからでしょう。テレポートや物理的な移動など、(通常はゲームに用意されている)別の動きモードを使えば、乗り物酔いは解消されるはずです。言うまでもなく、静止して作業しているだけなら、まったく問題はありません。
  • VRでプレイするゲームは本当に素晴らしいものです。自分がVRの中にいることを忘れてしまうほどリアルなのです。特に、無料のEcho VRは最高です。下の映像を見てください。圧倒的な迫力です。私はこのゲームで仮想の天井にぶつかったことがあるのですが、物理的にぶつかりそうな気がしてしゃがんでしまいました。

  • VRの世界で長い時間過ごしていると、顔の上にVRヘッドセットを置いているので、顔に一時的に跡が残るということを忘れないでください。ヘッドセットを外してから10~20分後は、人と会うのは避けましょう。
  • 私が使っているOculus Questは、ケーブルが全く必要ありません。そのため、ヘッドセットのシースルー機能(Oculusのカメラを使って現実世界の周囲の状況を確認する場合に使用)をオンにして、ヘッドセットを外さずにコーヒーを淹れに行くことができます。この機能はしっかりしていて、動きと映像の間にラグがありません。私はこのコーヒータイムをVRの休憩時間にしています。
  • 充電量はたっぷりあるので心配はありません。休憩中にVRヘッドセットを充電すれば全く問題なしです。
  • また、休憩時間にBeat Saberなどのゲームをすることもできます。そうすることで活動レベルを維持できます。私もワークアウトの前にBeat Saberを使ってウォーミングアップをしています。
  • VRの中で作業しているだけなら、汗もかかないので全く問題はありません。アクティブなゲームをしているときでさえも、汗をかいたり、ヘッドセット内が曇ったりして困るということは起きていません。
  • 飲食するのは困難ですが(これは良いことでもあります。ディスプレイの前での食事は一般的にはいいことではありませんから)、VR内ではストローを使って快適に飲むことができます。VRヘッドセットを装着していると物理的に食事はしづらいです。
  • しばらくするとヘッドセットが暖かくなります。不快ではありませんが、気になります。
  • Oculus Questでは光学系の構造上、VR内で目の前に明るい光があると(例:上のビデオでは私が働いている山が映っています)、実際のメガネをかけた晴れた日のように、ある種のフレアが見えます。私がほとんどどこでもダークモードにしていて、背景が明るい山ではなく薄暗い星座であることが多いのはこのためです。
  • Bluetoothヘッドフォンに対応していますが、結局、ヘッドセットの3.5ヘッドフォンジャックか内蔵スピーカーを使っています。私はなぜ内蔵のスピーカーの人気がないのか分かりません。内蔵スピーカーは、良い意味で音に包まれる感じがします。
  • 装着時のストラップの調整は慎重に行ってください。締め付けすぎたり、緩めすぎたりと、調整するのに時間がかかりました。締めすぎると頭が痛くなりますし、緩すぎると焦点が定まらず、すべてがぼやけて見えてしまいます。

まとめ

以上を踏まえ、古き良き時代のディスプレイではなく、VRオフィスに切り替えるべきなのでしょうか?まあその答えはイエスですが、100%イエスというわけではありません。

メリット

  • ワークスペースに縛られることなく、バーチャルディスプレイのパワフルで使い慣れた環境でどこでも仕事ができます。旅行に行っても、ホテルの部屋の大きさに関わらず、生産性を高めることができます。
  • もしあなたの家が居心地の良い空間ではなかったり、(私のように)仕事中に壁に向かっていたりするだけというのなら、VRは素晴らしいチートコードの逃避場所になります。
  • 高価なコンピュータの上に何かをこぼしても、物理的には問題ありません。

デメリット

  • ブラインドタッチができないといけない
  • この解像度ではまだほとんどの人に受け入れられません。

ご覧のように、目立った欠点は2つだけですが、ブラインドタッチは私にとって問題ではなく、解像度も許容範囲内なので、特に旅行中はVRをオフィスとして使い続けるつもりです。2020年のCESで発表されたマイクロLED技術を搭載した次世代のVRヘッドセットが発売されたら、すぐにセットアップをアップグレードして、この記事を更新します。

結局のところ、解像度だけが、今の私がフルタイムでVRの仕事をしない理由です。今でも物理的なディスプレイでコードを書いていますし、バルコニーの椅子で太陽を浴びながらMacBookだけで作業をすることもあります。

まだ開発者をVRに切り替えることはお勧めできませんが、2~5年後には、すべての疑問を解消し、VRオフィス空間への完全移行を可能にするVR技術という次のブレークスルーする機会があることを期待しています。

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